
皆さんこんにちは。
エコドライブの鈴木です。
今日は車の話、それも「プリウスの限界とは?」というテーマでお話ししてみたいと思います。

プリウスという車は、燃費の良さやハイブリッド車としての知名度で語られることが多い車です。
ただ、実際に長く乗れる車なのか、どれくらいの走行距離まで使えるのか、という点については、気になる方も多いと思います。
特に中古車としてプリウスを検討している方にとっては、「走行距離が多いプリウスは大丈夫なのか」「ハイブリッド車は長く乗ると高額な修理が必要になるのではないか」という不安もあるかもしれません。

今回は、実際にうちのお店でメンテナンスをさせていただいているお客様のプリウスを題材に、「ここまで走れた背景には何があったのか」というお話をしていきます。
実例ベースなので、これからプリウスを買おうかな、長く乗ろうかな、と考えている方の参考になれば嬉しいです。

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30万マイル・48万kmを超えたプリウス
10万マイル、20万マイル、それとももう少しでしょうか。
アメリカでは車の走行距離をマイルで表示しますが、日本人にとってはキロメートルの方がイメージしやすいかもしれません。
1マイルは約1.6kmなので、10万マイルは約16万km、20万マイルは約32万km、30万マイルは約48万kmになります。
日本で車を見ている感覚だと、10万kmを超えると「かなり走っている車」という印象を持つ方も多いと思います。
そして、今回ご紹介するプリウスはというと、なんと30万マイル、約48万km。
すごくないですか?こんなに走るのって感じですよね。
48万kmという距離は、日常の買い物や通勤だけで簡単に到達する距離ではありません。
長い年月をかけて、日々乗り続け、必要なタイミングで点検や修理を重ねてきた結果として到達する数字です。
もちろん、車には個体差がありますし、どんな車でも必ず同じ距離まで走れるわけではありません。
ただ、実際に30万マイルを超えて、なお調子よく走っているプリウスがあるという事実は、プリウスという車の耐久性を考えるうえで非常に説得力があります。
2016年、約9万マイルの頃からメンテナンスしてきた車
この車はですね、実はうちで2016年からメンテナンスをさせていただいています。
その時はだいたい9万マイル、約14万kmくらいでした。
日本の感覚だと、その時点ですでに「結構走っているなあ」という距離だと思います。
つまり、すでに14万km以上走っていた車が、そこからさらに20万マイル以上、距離にして30万km以上を上乗せして走り続けているということになります。
これは、車そのものの耐久性だけでなく、その後のメンテナンスがどれだけ大切かを示している話でもあります。
すでにある程度走っている車でも、状態をきちんと見ながら必要な整備を続けていけば、長く乗れる可能性があります。
中古車を選ぶときも、単純な走行距離だけではなく、これまでどのようにメンテナンスされてきたかが非常に重要になります。
オーナーSさんからのコメント
車の状態を一番よく感じているのは、やはり日々その車に乗っているオーナーさんです。
数字として30万マイルに到達したこともすごいですが、それ以上に、実際に乗っている方が「調子はばっちり」と感じていることには大きな意味があります。
今回はこの30万マイル達成の記念に、オーナーであるSさんからコメントをいただきました。
公開の許可もいただいていますので、せっかくなのでそのままご紹介します。
「エコドライブさんにはいつも大変お世話になっております。
丁寧に愛車のプリウスをケアしていただいているおかげで、この度30万マイルに無事到達した上、調子はばっちりです。
アメリカで信用できるメカニックを探すのが難しいのは皆さんご存知だと思いますが、こちらでは誠実に取り組んでいただいていると分かっているので、全く心配することなく安心してお任せできますし、急なトラブルにも何度も柔軟に対応していただき、本当にありがたく思っております。
今後ともよろしくお願いします。」
Sさん、本当にありがたいコメントをありがとうございます。
なんだか完全にうちの宣伝みたいになってしまっていますが、いやあ、嬉しいですね。
アメリカで車を維持していくうえで、信用できるメカニックを見つけることはとても大切です。
車に詳しくない方にとっては、どの修理が本当に必要なのか、どこまで直すべきなのか、判断が難しい場面もあると思います。
だからこそ、ただ修理をするだけではなく、車の状態をきちんと見て、必要なことを分かりやすく説明してくれる存在が重要になります。
長く安心して乗るためには、車そのものの性能だけでなく、誰に見てもらうかも大きなポイントになります。
長く乗れた理由は、オーナーの乗り方とメンテナンス
愛着を持って接してあげると、車って本当に長持ちするんですよね。
逆に粗末に扱ってしまうと、車もそれを感じ取るのか、不思議と早めにあちこち調子を崩していくものです。
車を長く乗るうえで、オーナーの乗り方はとても大きな要素です。
急加速や急ブレーキが多い運転、異音や警告灯を放置する乗り方、オイル交換や点検を後回しにする使い方では、どんなに良い車でも負担が大きくなります。
反対に、車の変化に気づき、必要なときに点検し、無理のない運転を心がけることで、車の状態は大きく変わります。
愛着を持って乗るというのは、単に大切に思うだけではなく、車の小さな変化に気づいてあげることでもあります。
信頼できるメカニックの存在
もう一つ大切なのが、Sさんもおっしゃっているように、どんな優秀な車でも、優秀なメカニックがメンテナンスしているのとしていないのとでは差が出てくる、ということです。
メンテナンスというと、壊れてから修理するものだと思われがちです。
しかし、本当に長く乗るためには、壊れる前に状態を確認し、必要な整備を積み重ねることが大切です。
特に走行距離が増えてくると、消耗部品の状態、オイルや冷却水などの管理、ブレーキや足回り、ハイブリッドシステムまわりのチェックなど、見るべきポイントが増えてきます。
大切なのは、ただ部品を交換することではなく、その車の状態に合わせて、今何が必要なのかを見極めることです。
そして、長く乗るためには、継続して車を見てくれるメカニックの存在も大きいです。
毎回違う場所でその場限りの修理をするよりも、車の履歴や状態を理解しているメカニックが継続して見てくれることで、より適切な判断がしやすくなります。
今回のプリウスも、長い期間にわたって状態を見続けてきたからこそ、その車に合ったメンテナンスを続けることができたのだと思います。
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工場長・奥田の経歴

収録時点で8年間このプリウスのメンテナンスを担当しているのは、もちろんうちの会社の工場長・奥田です。
もちろん腕は間違いないのですが、それ以上に、お客さんに寄り添ったいい感じのアドバイスを的確に行ってくれるんですよね。
彼に車を見て欲しいということで、200kmくらい離れたところからわざわざ車を持ってきてくれる方もいるくらいです。
奥田の経歴を簡単にご紹介すると、もともとは日本のトヨタのディーラーで8年間働いていました。
そこでトヨタサービス技術検定1級という、トヨタの中でも最高峰のライセンスを取得しています。
その後、トヨタを辞めてアメリカで挑戦したいということで、2009年にアメリカに渡り、2017年にエコドライブに加入しました。
加入してからはもうメキメキと活躍してくれて、工場長兼メカニックとして第一線で頑張ってくれています。
さらにアメリカでもASE Master Automobile Technicianという、車全体を幅広くカバーする認証を取得しています。
今のエコドライブがあるのは、もう本当に彼のおかげと言ってもいいくらいで、頭が上がりません。
トヨタサービス技術検定1級について
少し補足すると、奥田が取得している「トヨタサービス技術検定1級」は、トヨタ独自の技術教育・検定制度の中でも非常に高いレベルの資格です。
トヨタ公式サイトでも、1級は「トヨタ最高のエンジニアの象徴」と説明されています。
これは国家資格とは別に、トヨタ自動車が認めるエンジニアとしての知識や技術を段階的に確認していく制度です。
トヨタ車の構造、整備、診断に関する深い理解が求められるため、プリウスのようなハイブリッド車を扱ううえでも大きな強みになります。
アメリカで整備士の専門性を示すASE Masterとは?

もう一つ、ASE Master Automobile Technicianについても補足しておきます。
ASEとは、National Institute for Automotive Service Excellence の略で、アメリカの自動車整備業界で広く認知されている認証制度です。
整備士の知識や技術を分野ごとの試験によって確認する仕組みで、アメリカでメカニックの専門性を示すうえで重要な資格の一つです。
ASE Master Automobile Technicianは、その中でも乗用車・ライトトラック整備に関する幅広い知識を示す認証です。
Automobile & Light Truck 分野では、A1からA8までの主要試験に合格し、必要な実務経験要件を満たすことで、Master Automobile Technician として認められます。
A1はエンジン修理、A2はオートマチックトランスミッション、A3は駆動系、A4はサスペンションとステアリング、A5はブレーキ、A6は電気・電子システム、A7はヒーターとエアコン、A8はエンジン性能に関する分野です。
つまり、エンジンだけ、ブレーキだけ、電装だけといった一部の知識ではなく、車全体を幅広く理解していることが求められる認証です。
さらに、ASE認証は試験に合格するだけでなく、関連する実務経験も必要とされます。
知識だけでなく、実際の整備現場で車を診断し、修理してきた経験も前提になるということです。
加えて、ASE認証は5年ごとの更新が必要です。
自動車技術は年々進化しているため、過去の知識だけでなく、新しい技術に対応し続けることも求められます。
プリウスのようなハイブリッド車は、エンジン、モーター、ハイブリッドバッテリー、電気制御、ブレーキ、冷却系など、さまざまな要素が関わる車です。
だからこそ、長く安心して乗るためには、車全体を見て判断できるメカニックの存在が大切になります。
日本のトヨタディーラーで経験を積み、さらにアメリカでもASE Master Automobile Technician を取得していることは、プリウスを継続してメンテナンスしていくうえで、大きな安心材料になります。
ASE Master Automobile Technicianで求められるA1〜A8
- A1 Engine Repair / エンジン本体の診断・修理。内部機構やエンジンまわりの不具合を理解する分野
- A2 Automatic Transmission/Transaxle / オートマチックトランスミッションやトランスアクスルの診断・整備
- A3 Manual Drive Train & Axles / マニュアル駆動系、クラッチ、ドライブシャフト、アクスルなどの分野
- A4 Suspension & Steering / サスペンション、ステアリング、足回りの診断・整備
- A5 Brakes / ブレーキシステムの診断・整備。制動に関わる重要分野
- A6 Electrical/Electronic Systems / 電気・電子システム。配線、センサー、充電系、制御系などに関わる分野
- A7 Heating & Air Conditioning / ヒーター、エアコン、空調システムの診断・整備
- A8 Engine Performance / エンジン性能、燃料制御、点火、排気、診断などに関わる分野
この一覧を見ると分かるように、ASE Masterは一つの部品や一つの作業だけに特化した認証ではありません。
エンジン、トランスミッション、ブレーキ、足回り、電装、空調、エンジン性能など、車全体を幅広く理解していることが求められます。
なお、ASE Master Automobile Technicianは、ハイブリッド車だけに特化した資格というわけではありません。
乗用車・ライトトラック全体に関する幅広い整備知識を示す認証です。
ただ、プリウスのようなハイブリッド車は、エンジン、電気系統、ブレーキ、冷却系など複数のシステムが関係するため、車全体を総合的に見られる知識は非常に重要です。
そういう意味で、ASE Masterのような幅広い認証は、プリウスを長く安心して整備していくうえでも大きな強みになります。
2013年にプリウス専門店を始めた当時の誤解
しかし、私が2013年にプリウス専門店を始めた当時は、今ほどハイブリッド車への理解が一般的ではなかった面もあります。
当時は周りからいろんなことを言われました。
「プリウスを買ってもすぐ壊れて長く乗れないよ」「とにかくお金がかかる」「バッテリーを5年に1回、大金を払って交換しないといけないらしい」など、あることないこと含めて本当に色々なお話を耳にしたものです。
そのたびに、お客様一人ひとりには「そんなことはないですよ」と原理から丁寧にお伝えしていきました。
ハイブリッドの仕組み上、エンジンとモーターで負担を分け合うから車にもやさしい、ということ。
タクシーを見れば一目瞭然で、毎日朝から晩まで走っている車にプリウスが選ばれているのは、それだけ実用車として信頼されている裏返しでもある、ということ。
そうした話を一つひとつ繰り返してきた記憶があります。
ハイブリッドバッテリーへの不安について
ハイブリッド車に詳しくない方にとって、バッテリーは特に不安を感じやすい部分です。
スマートフォンやパソコンのバッテリーのように、数年で大きく劣化して使えなくなるイメージを持つ方もいるかもしれません。
ただ、車のハイブリッドシステムは、日常的な小型バッテリーとは仕組みも使われ方も違います。
もちろん、ハイブリッドバッテリーにも寿命はありますし、交換が必要になることもあります。
しかし、「数年ごとに必ず大金を払って交換しなければならない」と決めつけるのは、実際の使われ方とは違う場合があります。
タクシーでプリウスが多く使われている意味
タクシーのように毎日長い距離を走る車は、燃費だけでなく、耐久性や維持費も重視されます。
頻繁に故障してしまう車では仕事になりませんし、修理代がかかりすぎる車も業務用としては使いにくくなります。
その意味で、タクシーとして多く使われている車には、一定の信頼があると考えられます。
プリウスがタクシーとして使われていることは、燃費の良さだけでなく、実用車としての評価を考えるうえでも分かりやすい例と言えます。
30万マイル走った実例の説得力

今回みたいに、30万マイル、つまり48万kmを実際に走り切っているプリウスがあるというのは、ものすごい説得力があります。
当時いろいろなことを言われた立場としては、「ほら、ちゃんと乗れているじゃないですか」と胸を張って言いたくなる事例でもあります。
もちろん、1台の実例だけで、すべてのプリウスが同じように走れると言い切ることはできません。
車の状態は、年式、走行環境、運転の仕方、メンテナンス履歴によって大きく変わります。
それでも、実際に30万マイルを超えて走っているプリウスがあるという事実は、とても大きな意味があります。
机上の説明だけではなく、実際の車両が証明してくれているからです。
長く乗れる可能性を持った車であることを伝えるうえで、これほど分かりやすい例はありません。
プリウスの実力を、まず自分で体感してみたい方へ
「中古でプリウスを買う前に、実際の乗り心地を確かめておきたい」「ハイブリッド車って実際どんな感じなんだろう」そんな方には、エコドライブのハイブリッドレンタカーで実際に乗ってみるのも一つの選択肢です。
数日からの短期利用が可能で、購入を検討する前の試乗代わりにもご利用いただけます。
トヨタのものづくりと、次の40万マイルへ

やっぱりトヨタってすごいんですよ。
日本のものづくりというのは、本当にすごい。
今回のように30万マイルを超えて走るプリウスを見ていると、トヨタの車づくり、そして日本のものづくりの底力を改めて感じます。
車は、ただ新車のときに良ければいい、というものではありません。
何年も乗り続けたときにどうか、走行距離が増えたときにどうか、日常の中でどれだけ安心して使えるかが大切です。
その意味で、長く乗れる車を作るというのは、ものづくりの力が問われる部分です。
これからも、ぜひこういう良い車をたくさん作り続けていってほしいなと思います。
そしてオーナーさん自身にも、周りの方にぜひこのプリウスの素晴らしさを伝えていってほしいですね。
次は35万マイルとは言わず、40万マイルを目指して乗っていっていただきたいなと思います。
40万マイルというと約64万kmです。
ここまで来ると、一般的な乗用車の走行距離としてはかなり特別な世界です。
もちろん、そこまで乗るには、これまで以上に車の状態を見ながら、必要なメンテナンスを続けていくことが大切になります。
ただ、30万マイルを超えた今でも調子よく走っているのであれば、次の目標を持ちたくなるのも自然です。
これからも状態を見ながら、しっかりメンテナンスの方は担当させていただきますので、ご安心ください。
まとめ
今回は、走行距離30万マイル、約48万kmを超えたプリウスのメンテナンスというテーマで、エコドライブの実例をご紹介しました。
この事例から見えてくるのは、「プリウスなら何もしなくても長く乗れる」という話ではないということです。
長く乗れた背景には、オーナーが愛着を持って乗ること、小さな違和感を放置しないこと、信頼できるメカニックに継続して見てもらうこと、という積み重ねがあります。
プリウスは、燃費の良さだけでなく、長く乗れる可能性を持った車です。
そして、その可能性を引き出すためには、日頃のメンテナンスと、車に向き合う姿勢が欠かせません。
これからプリウスを購入する方も、すでにプリウスに乗っている方も、今回の30万マイル・48万kmの実例を、一つの参考にしていただければと思います。
それではまた、お会いしましょう。
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