はじめに

思いついたアイデアを、実際の行動に移せているでしょうか。
考えるだけで終わってしまったり、反応が来ても対応しきれなかったりと、実行の段階でつまずくことは少なくありません。

皆さんこんにちは。
エコドライブの鈴木です。
前編に続いて、できない理由を探すより、どうすればできるのかを考えるというテーマで、起業したばかりの頃の話をします。
前編では、中古のプリウス専門店として起業したものの、車の仕入れが思うように進まなかったことをお話ししました。
広告を出しても車を売りたい人からの連絡はほとんどなく、そこでたどり着いたのが「毎日乗っている自分の車のボディに広告をつけてしまおう」という発想でした。
後編では、そのアイデアをどう形にし、どんな反応があり、最終的にどうやって仕入れにつながったのかをお話しします。

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思いついたら、すぐに形にした
やるからには、とにかく目立つデザインにしようと考えたんです。
まずは自分でデザイン案を作り、看板屋さんに「こういうステッカーを作れませんか」と相談しました。
ところが、案を見せたら看板屋さんはかなり引いていて、「本当にこのデザインでいくんですか」と確認されたほどです。
それでも僕は「とにかく目立ちたいんです」と希望を伝えて、制作をお願いしました。
ボディに大きく「We Buy Prius」
ステッカーに書いた言葉は、「We Buy Prius」。
つまり「プリウスを買い取ります」というメッセージです。
色は青で、とにかく大きく作りました。
貼った場所は、フロントのボンネット、後ろのバンパー、そして左右の側面です。
側面には、斜めにたすき掛けするような形で、大きな文字をドンと貼りました。
ベースになった車は僕の個人の車で、ボディが白だったこともあり、青い文字がよく映えました。
街中でもひときわ目を引く一台になりました。
目立つだけでなく、一瞬で意味が伝わることが重要
車体広告は、街中で短時間だけ目に入ることも多いため、伝える内容を絞ることが大切です。
情報をたくさん載せるよりも、
- 何をしている会社なのか
- 誰に連絡してほしいのか
- 次に何をすればよいのか
が短時間で分かることが重要です。
今回の「We Buy Prius」という言葉は、プリウスを売りたい人へ向けて、目的を直接伝える内容になっています。
反対に、サービス内容を細かく説明しすぎると、
走行中や短い停車時間では内容を読み取れず、目立っていても何の広告なのか伝わらない場合があります。
広告では、注目を集めることと、相手に取ってほしい行動を分かりやすくすることの両方が必要です。
当時の連絡先は、個人の携帯番号とメールアドレスだった
連絡先もステッカーにして、車に大きく貼りました。
載せたのは、僕個人の携帯電話の番号と、個人のメールアドレスです。
問い合わせ先は、業務用に分けて管理する
個人の電話番号やメールアドレスを広告へ掲載すると、すぐに問い合わせを受けられる一方、私生活との区別がつきにくくなります。
また、迷惑電話、営業連絡、スパム、営業時間外の問い合わせなどが増える可能性もあります。
現在、同じような施策を検討する場合には、
- 業務専用の電話番号
- 問い合わせ専用のメールアドレス
- 専用のウェブページや問い合わせフォーム
- 問い合わせ元を記録できる仕組み
などを用意すると、私用の連絡先を公開せず、仕事用の窓口で問い合わせを管理しやすくなります。
問い合わせを増やすことだけでなく、受け取った問い合わせを安全に管理できる状態を整えることも重要です。
いつもの移動が、そのまま仕入れの入口になった
仕入れや商談のために、いつも通り街中を走り回っていました。
変わったのは、周りの反応です。
あれだけ派手な車は街で見かけないので、かなり珍しがられました。
ステッカーを貼ってから、車の広告を見た方に「このプリウス、いくらで買ってくれるの?」と声をかけられたり、電話で問い合わせをいただいたりするようになりました。
停めておくだけでも反応がありました。
ワイパーに、電話番号を書いた紙が挟まっていたこともあります。
前編でお話ししたとおり、普通に広告を出していた頃は、車を売りたい人からの連絡がほとんどありませんでした。
それが、毎日の移動そのものが広告になり、プリウスを手放そうか考えている人と直接つながる入口に変わったわけです。
※車体広告では、運転中の電話や画面操作を促さず、安全な場所に駐車してから問い合わせてもらえるよう案内することも大切です。
販売店を訪れる人にも、買取サービスを知ってもらいたかった

当時は、トヨタの販売店に来る方にも広告を見てもらいたいと考え、店舗の前に車を停めることもありました。
販売店に来たお客さんがプリウスに乗っていれば、「プリウスを買ってくれるところがあるんだ」と気づいてもらえます。
乗り換えを考えている方には、下取りに出す以外の売却先として知ってもらえるかもしれない、という狙いでした。
※現在、車体広告を活用する場合は、地域の駐車・広告表示のルールや、販売業者名などの広告表示要件を確認し、通行や施設の出入りを妨げない場所を選ぶことが前提です。広告を見せる目的で長時間停める行為を制限している自治体もあります。私有地を利用する場合は、管理者の許可も確認してください。
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反応を成果に変えたのは「準備」だった

派手な車で目立つことと同じくらい大事にしていたのが、連絡が来たらすぐに買い取れる状態にしておくことです。
査定セットは常に持ち歩いていましたし、小切手も手放しませんでした。
声がかかれば、いつでも車を買い取れる体制にしていたんです。
問い合わせから取引までの流れを決めておく
広告から問い合わせが来ても、その後の対応に時間がかかれば、相手は別の会社へ相談する可能性があります。
特に車の売却を考えている人は、乗り換えや修理費などの事情から、短い期間で判断したい場合があります。
そのため、問い合わせを実際の取引へつなげるには、
- どの情報を確認すれば査定できるか
- いつ、どこで車を確認できるか
- 誰が価格を決定できるか
- 取引に必要な書類や手続きをどう案内するか
- 成立後の引き取りや支払いをどう進めるか
をあらかじめ整理しておく必要があります。
広告で生まれた問い合わせを取引につなげるには、その後の対応も欠かせません。
「連絡してください」と伝えるなら、連絡が来た時にすぐ次の手続きを案内できる状態まで用意しておくことが重要です。
一本の電話から、ディーラーとのつながりが生まれた

そうしているうちに、その販売店で整備を担当している方から連絡がありました。
話を聞くと、「いま整備で預かっている車が、直すのにかなりお金がかかりそうで、お客さんが売りたがっている。見に来られますか」という内容でした。
もちろん「行きます」と答えて、すぐに飛んでいきました。
実際に車を確認し、思い切った買取価格を提示したところ、お客さんは売却を決めてくれました。
声をかけてくれた整備担当の方も喜んでくれて、そこからお付き合いが始まりました。
人がやらないことをやってみた結果、トヨタ車を扱う販売店をはじめ、ディーラーの担当者とのつながりができたんです。
目の前の取引を丁寧に終えることが、次の相談につながる
新しい営業施策の価値は、その場で一件の取引が成立したかどうかだけでは判断できません。
取引の際に、
- 返信が速い
- 説明が分かりやすい
- 約束した時間を守る
- 双方にとって納得できる条件を提示する
- 取引後も丁寧に対応する
といった対応を積み重ねれば、別の顧客や案件を紹介してもらえる可能性があります。
特に中古車の仕入れでは、売却を考える人と日常的に接している整備工場、販売店、修理担当者などとの関係が、新しい接点になる場合があります。
ただし、紹介を当然のように求めるのではなく、まず目の前の取引を丁寧に完了することが前提です。
一件の売買を単発で終わらせず、次も安心して相談できる関係を作ることで、継続的な仕入れの接点へ発展することがあります。
まとめ
後編では、自分の車を広告に変え、そこから仕入れの接点を作っていった経緯をお話ししました。
振り返ると、うまくいった理由は派手さだけではなかったと思います。
- どうすればできるかを考え、思いついたらすぐ形にしたこと
- 普段乗っている車に、広告という別の使い道を見つけたこと
- 目立たせるだけでなく、反応が来たらすぐ買い取れる準備をしていたこと
もちろん、ご紹介したのは僕の一つの体験で、同じ方法がいつでも、どこでも通用するとは限りません。
それでも僕の場合、できない理由ばかり考えていたら、そこで行動が止まってしまっていたと思います。
どうすればできるかを考え続け、実際に行動に移すことは、会社が生き残るための重要な姿勢の一つだと、僕は思っています。
前編とあわせて、何かに行き詰まったときのヒントにしていただければうれしいです。
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