フルハウスで有名なロンバードストリート なぜ世界一有名な道路なの?|行き方・1922年の急坂対策から映画まで【サンフランシスコ観光】

なぜロンバードストリートは世界一有名な道路なの?|行き方・1922年の急坂対策から映画まで

サンフランシスコと聞いて思い浮かべる景色のひとつに、急斜面をジグザグに下っていく坂道がありますよね!

赤レンガの舗装と花壇に縁取られた8つのヘアピンカーブ

世界中の旅行ガイドやポストカード、映画やドラマで何度も登場してきた、サンフランシスコを代表する観光名所の一つです。

ぱっと見は道の形が独特で写真映えする坂道ですが、その背景には100年以上の都市の歴史と、観光地と住宅街が同居する独特の事情が積み重なっています。

今回は、ロンバードストリートの基本情報や行き方、おすすめの撮影スポットだけでなく、

1922年にこの形が生まれた背景や、混雑する住宅街としての一面まで、観光と都市の歴史の両方からまとめます。

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サンフランシスコと言えば、あのグネグネのロンバードストリート!世界一曲がりくねった道って聞いたことあるよね?

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実はね、サンフランシスコにはロンバードよりカーブの急な Vermont Street っていう道もあるんだって!でもロンバードが世界一有名なのは間違いないよね!

ロンバードストリートを上から見下ろした構図、湾・橋方向への眺望

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1. Lombard Street とは?サンフランシスコを代表する”世界一有名なグネグネ坂”

ロンバードストリートは、サンフランシスコ北部の Russian Hill 地区にある坂道です。

正確には、Hyde Street と Leavenworth Street の間のわずか1ブロックだけが、世界的に有名な「グネグネ坂」として知られています。

もともとここは自然勾配が約27%という、自動車で下るには急すぎる斜面でした。

その急斜面に8つのヘアピンカーブを設けることで、自動車が体感する勾配を大きく和らげ、

東向き一方通行で時速5マイル(約8キロ)という極低速で通行する形にしたのが、現在のあの独特な姿の出発点です。

この1ブロックには年間およそ200万人の観光客が訪れる、サンフランシスコでも屈指の人気スポットです。

「世界一曲がりくねった道」というキャッチコピーで世界中に広まっていますが、

技術的にはサンフランシスコ市内の Vermont Street のほうが急なカーブを持つ通りで、サンフランシスコ観光局自身もそう紹介しています。

ポストカード、映画、SNSと、時代ごとのメディアで繰り返し映ってきた結果、サンフランシスコらしさを最も短い言葉で表現できる風景のひとつになりました。

そしてここは、観光地である前に住宅地でもあります。

カーブの両側には今も人が暮らしている家が並んでいて、玄関のすぐ前を毎日数千人規模の観光客が通り抜けていく構造です。

「写真スポット」としての顔と、「生活の場」としての顔を両方持っている場所だと意識しておくと、現地での歩き方も少し変わってきます。

まずはこの坂までの行き方から見ていきます。

2. 行き方・アクセス|ケーブルカー・徒歩・車で行くならどう回る?

ロンバードストリートのグネグネ区間は、Hyde Street と Leavenworth Street の間にある1ブロックです。

住所として「Lombard Street between Hyde and Leavenworth, San Francisco」と覚えておけば、Google マップでもすぐに出てきます。

基本情報まとめ

場所:Lombard Street between Hyde and Leavenworth, San Francisco
区間長:約1ブロック
通行ルール:東向き一方通行、時速5マイル
通行料:無料(2026年5月時点)
最寄りケーブルカー:Powell/Hyde 線「Hyde & Lombard」停留所

ケーブルカーやWaymoで行く場合

最もわかりやすい行き方は、Powell/Hyde 線のケーブルカーで坂の上まで上がる方法です。

降車するのは「Hyde & Lombard」停留所で、ちょうどグネグネ区間の最上部にあたります。

ケーブルカーから降りたらそのまま坂の入り口に立てるので、上からの眺望と下りのスタートが一度に楽しめる、観光的にいちばん相性の良いルート。

2026年5月時点で、ケーブルカーの1回乗車料金は $9

最新の料金・運行時間は SFMTA の公式サイトで確認できます。

下から坂にアプローチしたい場合は、Powell/Mason 線が Lombard Street と Columbus Avenue の交差点付近に停まるため、こちらを使えば下のビューポイント側から歩いて近づけます。

Waymoという自動運転タクシーで現地の近くまで行くというのもとても便利なのでおすすめです!

時間帯によってはタクシー呼んでから実際にWaymoが来るまでに時間がかかる場合もありますが、

駐車場の心配もなく、たくさん歩いたり時間を細かく気にする必要がないので効率的よく散策することができます。

徒歩で行く場合

下から登るルートも人気があります。

Fisherman’s Wharf や North Beach から徒歩で向かう場合、Leavenworth Street 側から近づくと、下からヘアピンカーブを見上げる定番の構図に出会えます。

周辺は全体的に坂が多く、徒歩での移動はそれなりに体力を使います。

同行者の体力や時間によっては、「上だけ見る」「下だけ見る」と体験を分けるのも現実的な選択です。

車で行く場合

あの曲がりくねった坂を自分で運転して下ってみたい、というニーズもあります。

その場合は Van Ness Avenue 側から東向きに進入し、Hyde Street を経由してロンバードに入ります。

1ブロックは 東向きの一方通行、時速5マイル(約8キロ)という極低速制限が特徴です。

大型観光バスや8人以上乗車車両など一部の車両は通行が制限される場合があるので、レンタカーの場合は車種と乗車人数を事前に確認しておくのがおすすめ。

駐車場については、周辺が住宅街で路上駐車スペースが限られているうえ、観光客が集中するので空きを見つけるのは簡単ではありません。

比較的近いのは Hyde Beach Garage(655 Beach St.)で、徒歩でおよそ12分の距離。

SpotHero のような予約アプリで Fisherman’s Wharf 周辺のガレージを事前に押さえておくと、駐車探しのストレスをかなり減らせます。

もうひとつ気をつけたいのが、ロンバード周辺は車上荒らしの発生も報告されているエリアという点です。

車を停める際は、貴重品や荷物を外から見える位置に残さず、できれば空のトランクの状態にしておくのが基本。

空港から直行する場合は、いったん宿泊先に荷物を置いてからロンバードに向かうほうがリスクを下げられます。

結論:観光メインなら公共交通+徒歩や自動運転タクシーWaymoなどがラク

純粋に観光として楽しむなら、ケーブルカーで上に着いて、坂を歩いて下りながら写真を撮ったり、

自動運転タクシーWaymoなどに乗って観光スポット間を移動するのがラクです!

下まで歩けば、North Beach や Fisherman’s Wharf 方面に自然と続いていくので、半日コースも組みやすくなります。

続いては「写真を撮る」目線に絞って、上から・下から・道中のおすすめスポットを整理します。

3. 写真はどこから撮る?上から・下から楽しむおすすめビューポイント

結論からいうと、定番は 上から下からの2つで、できればどちらも体験してほしいスポットです。

それぞれ写真の印象がかなり違うので、片方だけだとロンバードの魅力を半分しか味わえません。

撮影スポット早見表

上から(Hyde & Lombard 側):街並み・湾・橋を背景にした俯瞰構図。ケーブルカー停留所すぐ
下から(Leavenworth 側):赤レンガ・花壇・カーブ全景の定番ポストカード構図
中腹の歩道沿い:花壇のディテール・ヘアピンの近接アングル

上からのビューポイント(Hyde & Lombard 側)

坂のいちばん上、ケーブルカー停留所「Hyde & Lombard」のあたりに立つと、目の前にヘアピンカーブが下へと続いていきます。

視線の先には、サンフランシスコ湾、ベイブリッジ方面、そして遠くに Coit Tower の方向まで抜けて見えます。

「曲がりくねった坂」と「サンフランシスコらしい都市景観」の両方を一枚に収められるのがここの強みです。

カーブ越しに街並みが広がる構図は、ロンバードの代表的なアングルのひとつです。

下からのビューポイント(Leavenworth 側)

もうひとつの定番が、坂の下、Leavenworth Street 側から見上げる構図です。

赤レンガの舗装、花壇、両側に並ぶ住宅、頂上付近までのカーブの全体像を、一枚にまるごと収められます。

ポストカードや旅行雑誌で見かける典型的なロンバードのイメージは、多くがこの下からの構図です。

上からの俯瞰が「サンフランシスコの街と一緒に撮る一枚」だとすれば、下からは「坂そのものを主役にした一枚」になります。

歩道沿いの中腹からのアングル

坂の左右には歩行者用の階段と歩道があり、歩きながら途中でも撮影できます。

カーブのすぐ横に立てば、花壇のディテールやヘアピンの角度をより近くで感じられます。

道路自体は車道なので、撮影のために車道に出るのは危険ですし、ルール上も禁止されています

歩行は必ず両側の階段・歩道を使い、車道に立ち止まらないように気をつけてください。

ベストタイムの考え方

ロンバードのグネグネ区間は東向きに下る坂なので、午前から正午前後にかけて、太陽が斜面の正面方向に当たります。

写真の発色を優先するなら、遅めの午前〜お昼すぎの時間帯が、花壇と赤レンガの色味がいちばんきれいに出るタイミングです。

一方、混雑をできるだけ避けたい場合は平日の早朝が狙い目になります。

早朝は人通りも車も少ないので、ヘアピンと花壇の表情をじっくり収めやすい時間帯です。

光重視なら遅めの午前〜お昼、人混み回避なら平日早朝、と目的で時間帯を選び分けるのが現実的な使い方です。

いちばん「観光地らしいにぎわい」を見たい場合は週末の昼間ですが、その時間帯ほど住民への配慮が必要になってきます。

ここからは1922年にさかのぼって、なぜロンバードがこんな独特な形になったのかを解いていきます。

ロンバードストリートを下から見上げた定番のポストカード構図

4. なぜこんな形になった?1922年の急坂対策と8つのカーブの理由

あの曲がりくねった姿は、観光のために最初から設計されたものではありません。

Russian Hill のあまりに急な勾配を、自動車で安全に通行できるようにするための都市インフラの工夫として生まれた、というのが本来のストーリーです。

ロンバードストリート曲線区間のタイムライン

1922年:自然勾配27%の急斜面を、8つのヘアピンを持つスイッチバック道路に再設計
1930年代後半:東向きの一方通行に変更
1960年代:ポストカードの定番図像として世界中に流通
2014年:夏季週末に車両通行を時間限定で閉鎖する実証実験
2017年:アクセス管理に関する公式調査
2019年:予約・有料制度案を作成、AB 1605 がカリフォルニア州知事 Newsom により veto
2023年5月:花壇の灌漑設備を更新、年間50万ガロン以上の節水

もともとは自然勾配27%の急斜面

Hyde Street と Leavenworth Street の間のブロックは、もともと約27%の自然勾配があったとされています。

27%は、100メートル進むごとに27メートル上下するイメージで、自動車にとってはかなり厳しい斜度。

1920年代の自動車の性能でまっすぐ下ろうとすると制御が難しく、安全上の課題が大きかった場所でした。

1922年、スイッチバック化で再設計

この区間は 1922年に、スイッチバック付きの下り道路として再設計されました。

まっすぐな急坂を、左右にうねるカーブに作り替えることで、自動車が体感する勾配を大きく和らげる狙いがありました。

OpenSFHistory に残る1922年の写真アーカイブには「Crooked street construction, roadway completed, cars coming down」(曲がりくねった道路の工事が完了し、車が下っている)というキャプションとともに、当時の様子が記録されています。

1922年は「観光名所が誕生した年」というより、「急坂を安全に走るための新しい道路施設」が完成した年です。

8つのヘアピンカーブと、5mphの極低速ルール

新しい区間には、わずか1ブロックの中に8つの急カーブが設けられました。

1ブロックという限られた距離で勾配を吸収するためには、急なターンを連続させるしかなかったためです。

結果として、車は時速5マイルというかなりゆっくりとした速度で下る形に落ち着きました。

この極低速ルールは現在も維持されていて、サンフランシスコ市は引き続きロンバードの当該区間を時速5マイル制限で運用しています。

1930年代後半、東向き一方通行へ

その後、安全運用の観点から、ロンバードのこの区間は 1930年代後半に東向きの一方通行へと変わります。

双方向のすれ違いに無理があるカーブの連続を、一方通行に固定したことで、より安全な運用が可能になりました。

現在もこの東向き一方通行のルールは変わっていません。

発案したのは地権者、形にしたのは市の技術者

このスイッチバック案を最初に提案したのは、当時の地権者でした。

その地権者の発案を、市の技術者が実際の道路設計に落とし込み、現在の8つのカーブの形が完成します。

「観光地として完成した」のは、もう少しあと

1922年の工事直後は、ヘアピンと住宅こそ揃っていたものの、現在のような花壇景観はまだ整っていない状態でした。

ロンバードが「観光地として完成」したのは、1922年そのものというより、その後の植栽・舗装・交通運用の積み重ねによるものです。

次の章では、花壇・赤レンガ・映画というロンバードを観光地に育てた3つの要素を見ていきます。

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5. 花壇・赤レンガ・映画で広まったロンバードストリートの魅力

1922年に作られた急坂対策のスイッチバックが、世界的な観光名所に変わっていく過程には、いくつかの要素が重なっています。

大きく分けると、花壇景観・赤レンガ舗装・映画やドラマでの露出の3つです。

14の花壇が彩る、手入れされた斜面景観

ロンバードの曲線区間には、現在14ヶ所の花壇があり、その合計面積は約10,000平方フィート(およそ900平方メートル)に及びます。

植えられているのはアジサイ(hydrangea)が中心ですが、加えてバラ(roses)やマティリヤポピー(Matilija poppies)といった

南カリフォルニアらしい植物も組み合わされ、時期によって表情の変わる景観をつくっています。

2023年5月には花壇の灌漑設備が新しく更新され、月あたり50,000ガロンだった水使用量が8,000ガロンほどまで削減、年間50万ガロン以上の節水が見込まれるようになりました。

更新プロジェクトの総コストは約12万6千ドルとのこと。

サンフランシスコ公益事業委員会(SFPUC)が4万ドル、残りを Public Works が負担し、

現地での維持管理は住民団体 Lombard Hill Improvement Association とも連携する形で進められています。

赤レンガの舗装が生む独特な雰囲気

カーブの舗装には赤レンガが使われていて、一般的なアスファルト道路とは違った質感を生み出します。

レンガ特有の温かみのある色と、花壇のグリーンや花の色が組み合わさることで、写真映えしやすい独特な「絵」になっています。

もし舗装が普通のアスファルトだったら、同じヘアピンカーブでもここまで世界中で写真が共有される存在にはなっていなかったはずです。

「形」だけでなく「色彩と質感」も、ロンバードを名所たらしめている重要な要素になっています。

映画とポストカードが世界に広めた

ロンバードがポストカードに本格的に登場し始めたのは、1922年の工事から30年以上たった1960年代頃からです。

そこから先、サンフランシスコ観光の象徴イメージのひとつとしてポストカードに繰り返し採用されるようになり、世界中の旅行者にその姿が届けられていきました。

映画の影響も大きく、アルフレッド・ヒッチコック監督の名作『めまい』(Vertigo、1958年)では、

サンフランシスコの数々の名所と並んでロンバードのある界隈が映像に取り込まれています。

1972年のスクリューボール・コメディ『おかしなおかしな大追跡』(What’s Up, Doc?)でも、

ロンバードを舞台にしたカーチェイスのシーンが登場し、世界的な認知度をさらに押し上げました。

テレビドラマでも繰り返し映ってきた

映画だけでなく、テレビドラマでもロンバードはしばしば登場します。

1980〜90年代のアメリカで国民的人気を誇った 『フルハウス』(Full House)でも、サンフランシスコの象徴的な風景として扱われてきました。

『フルハウス』のオープニング映像は、放送年次によって何度か作り直されており、

ペインテッドレディーズや Alamo Square 公園、ゴールデンゲートブリッジなど、おなじみの名所が次々と映ります。

ロンバードストリートも初期シーズンのオープニング映像に組み込まれていたため、記憶に残っている方がいらっしゃるかもしれません。

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フルハウスのオープニングと言えばペインテッドレディーズやゴールデンゲートブリッジのイメージだけど、実は初期シーズンにはロンバードストリートの映像も入ってたんだよね!

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そうだね。お父さんのダニーが娘のステファニーを後ろに乗せて自転車で下りるシーンだよね。上部から見るくねくねの道は強く印象に残っていて、いつか実際に見てみたいなあと思っていた!

ロンバードは「メディアの中で育てられた」名所でもある

ロンバードストリートは1922年に物理的に生まれたあと、ポストカード・映画・テレビという複数のメディアを通じて、

何十年もかけて「サンフランシスコの象徴」として育てられてきました

現地で目の前にあるのは1ブロックの坂道に過ぎませんが、その背景には半世紀以上にわたるメディア露出の積み重ねがあります。

現地で見るあのカーブが、なぜこれほど「見覚えのある景色」に感じられるのか。背景まで知っておくと、納得しやすい風景です。

人気の裏側にある混雑問題と、現地で守りたいマナーに目を向けてみます。

ロンバードストリートの花壇と赤レンガ舗装のクローズアップ

6. 混雑を避けるコツと住宅街で守りたいマナー

ロンバードストリートのいちばん難しいところは、世界的観光名所であると同時に、今も人が暮らしている住宅街であるという点です。

1ブロックの両側に並んでいる家には住人がいて、毎日の生活が営まれています。

住宅街として守りたいマナーチェックリスト

車道に立ち入って撮影しない:歩道・階段から撮る
玄関先・私道に入らない:私有地境界を尊重
長時間ドアの前で撮影しない:通行を妨げない
声を抑える:早朝・夜間はとくに静かに
ゴミは持ち帰る:住宅地に置いていかない

年間約200万人の来訪者と、住宅街としての現実

ロンバードの曲線区間にはおよそ年間200万人の人が訪れ、2017年の公式調査時点では、夏のピーク週末には1日あたり17,000人規模の来訪者になることも報告されました。

同じ調査では、車列が周辺の Van Ness 交差点まで届き、通過に20分以上かかる時間帯があったことも記録されています。

苦情の内訳としては、騒音、車道へのはみ出し、私有地への侵入、ポイ捨てといった内容が並びます。

観光地と生活道路の境目が曖昧なまま、世界中の旅行者が集まることで起きている問題です。

過去には予約・課金制度の議論もあった

混雑があまりに激しいため、市はこれまで何度か対策を検討してきました。

2014年には、夏季の週末に車両通行を時間限定で閉鎖する実験を実施。

2017年にはアクセス管理に関する公式調査をまとめ、2019年には、平日5ドル・週末や祝日10ドル、

運用時間は午前9時から午後9時までという予約・課金制度の具体案が作られました。

その案では、サンフランシスコ市民が Discover & Go プログラムを通じて無料パスを利用できる仕組みも盛り込まれていました。

ただし、有料予約制度を可能にするための州法の例外を認める AB 1605 は、2019年10月に当時のカリフォルニア州知事 Gavin Newsom 氏が veto(拒否)。

主な理由は、価格によってこの象徴的観光地へのアクセスが左右されることへの公平性の懸念でした。

その後、サンフランシスコ郡交通局(SFCTA)は、有料ではない「無料予約制度(no-fee reservation system)」の枠組みを州議会と検討中ですが、

2026年5月時点では、ロンバードの通行に常設の予約・料金制度は導入されていません

混雑を避けるためのおすすめ時間帯

時間帯別の混雑目安

平日早朝:空いている。落ち着いて撮りたいならここ
平日昼〜午後:中程度。光重視ならこの時間帯
週末昼〜午後:ピーク。車も観光客も多く、住民配慮が必要

混雑を避けたい場合は、観光的な人気時間帯から外して訪れるのが基本です。

具体的には、平日の朝早めの時間帯のほうが、車も歩行者も比較的少なく、写真も撮りやすくなります。

逆に、いちばん混みやすいのは週末の昼〜午後の時間帯で、車・観光客どちらも一気に増えます。

「車で下ってみたいけれど、長時間の渋滞は避けたい」場合も、平日午前中を狙うほうが現実的です。

住宅街として守りたい基本マナー

ロンバードの両側は住居なので、楽しんで写真を撮ったあとも、住んでいる人の生活が続いていきます。

車道に立ち入って撮影しない、住宅の玄関先・私道に入らない、大声を出さない、ゴミは持ち帰る、

といった一般的な観光マナーをきちんと守るだけで、十分に状況は変わります

歩行者用の階段と歩道が両側にしっかり整備されているので、撮影もそこから行えば安全ですし、住民への配慮にもなります。

「写真スポット」として接するのではなく、「人が暮らす場所を歩かせてもらっている」という意識で訪れると、現地での過ごし方も自然と変わってきます。

ここからはロンバードだけで終わらせない、半日コースとしての周辺観光の組み立て方を考えてみます。

7. あわせて行きたい周辺観光スポットと半日モデルコース

ロンバードストリートは、写真を数枚撮るだけならわりとあっさり終わってしまうスポットです。

立地的にも、サンフランシスコ北部の見どころが集中しているエリアの真ん中にあるので、周辺と組み合わせて半日コースとして回るのが現実的な使い方になります。

7-1. 徒歩で行ける範囲|North Beach・Chinatown・Fisherman’s Wharf・Pier 39

ロンバードを下りきったあと、坂を東に進むと、すぐに North Beach 地区に入ります。

イタリア系コミュニティの伝統を持つエリアで、カフェやレストランが集まっていて、ロンバードのあとの食事や休憩にぴったり。

そこから少し南に下りれば Chinatown、北東に下りれば Fisherman’s WharfPier 39 といった、サンフランシスコの王道観光エリアに自然につながります。

Pier 39 ではアシカの群れや海沿いのショップを楽しめ、Fisherman’s Wharf からはアルカトラズ島や金門橋方面の眺めも開けています。

距離的には、ロンバード上部から Fisherman’s Wharf まで歩いて15〜25分程度の感覚で、坂の多さを除けばわかりやすい徒歩圏内です。

7-2. 少しだけ移動して|Alamo Square と Painted Ladies

サンフランシスコらしいカラフルなヴィクトリアン住宅を見たいなら、Alamo SquarePainted Ladies も外せません。

ロンバードからは少し距離があり、徒歩というよりはバスやライドシェア、近年であれば Waymo などの自動運転タクシーで移動するほうが現実的です。

「サンフランシスコの古い住宅街と都市景観が一枚に収まる景色」を見たい人にとっては、ロンバードとはまた違うタイプの代表的なスポットになります。

7-3. 車で組み合わせるなら|ゴールデンゲートブリッジ

車での移動が可能なら、ゴールデンゲートブリッジまで足を伸ばすのも自然な流れ。

ロンバードからは Presidio エリアを経由して、車でおおよそ15分前後の距離(時間帯や交通状況によって前後します)。

橋自体を渡って Sausalito 側まで行くと、橋越しにサンフランシスコ市街を見渡せるビューポイントもあり、半日〜1日のドライブコースとしても定番です。

レンタカーや、テスラの FSD(自動運転支援機能)を使ったドライブと組み合わせれば、サンフランシスコらしい「車で巡る一日」を作ることもできます。

7-4. ロンバードを中心にした半日モデルコースの例

ここまでを踏まえて、ロンバードを中心に置いた半日コースの一例を紹介します。

あくまでひとつの例なので、興味のあるエリアに合わせて自由に組み替えてみてください。

午前のモデル例

① Powell/Hyde 線のケーブルカーに乗って、サンフランシスコの坂を上っていく

② Hyde & Lombard 停留所で降りて、上からのビューポイントで写真

③ 歩道沿いに坂を下りながら、花壇と赤レンガの近景を楽しむ

④ 下からのビューポイントで定番のポストカード構図を撮影

⑤ そのまま North Beach 方面に下りて、カフェや軽食で休憩

午後のモデル例

⑥ Fisherman’s Wharf〜Pier 39 を散策、アシカ・海沿いの眺めを楽しむ

⑦ 体力と時間があれば、車やライドシェアで Alamo Square / Painted Ladies、もしくはゴールデンゲートブリッジ方面に移動

ロンバードは「立ち寄り場所」というより、サンフランシスコ北部観光の結節点として組み込むと、一日の動線がきれいにまとまります。

サンフランシスコのケーブルカーとRussian Hill周辺の街並み

8. まとめ|ロンバードストリートは”写真を撮る坂”だけじゃない

ロンバードストリートのグネグネ区間は、カラフルで写真映えする坂道の裏側に、100年以上の都市の歴史が積み重なっています。

初めて行くなら押さえたい3つのポイント

公共交通で坂の上まで上がる:Powell/Hyde 線ケーブルカーで「Hyde & Lombard」へ
上と下の両方のビューポイントを楽しむ:俯瞰と見上げで写真の印象がまったく違う
落ち着いた時間帯を選ぶ:人混みを避けるなら平日早朝、光優先なら遅めの午前〜お昼

初めて訪れるなら、まずは公共交通で坂の上まで行き、上からの眺望と下からの定番構図の両方を、できるだけ落ち着いた時間帯で楽しむのがおすすめです。

あの1ブロックには、サンフランシスコの都市計画、観光、住宅、メディアの歴史が、不思議なバランスで同居しています。

カーブの並びや花壇の色だけでなく、そこに重なる100年分の物語まで含めて見てみると、ロンバードストリートは「写真を撮るだけの坂」では終わらない場所になってくれるはずです。

インスタグラムでは他にもおすすめのサンフランシスコ観光スポットなどをご紹介しています!ぜひチェックしてみてくださいね!


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