コンピュータ歴史博物館(Computer History Museum)完全ガイド|シリコンバレー観光の見どころ・所要時間
- 1. Computer History Museumとは?シリコンバレーを理解するための博物館
- 2. ボストンからシリコンバレーへ|Computer History Museumの歴史
- 3. 常設展「Revolution」|2,000年のコンピューター史をたどる
- 4. コンピューターは生活をどう変えた?「Make Software」とAI展示
- 5. 見るだけではない|IBM 1401・PDP-1・RAMACの稼働デモ
- 6. 期間限定展示とイベント|訪問前に最新情報を確認しよう
- 7. 展示の合間はCloud Bistroへ|コンピューター用語で遊ぶ館内カフェ
- 8. 技術に詳しくなくても楽しめる?来館者別おすすめポイント
- 9. 2時間・3時間・半日|所要時間別モデルコース
- 10. 営業時間・入場料・アクセス・駐車場・撮影ルール
- 11. まとめ|Computer History Museumは「未来を見るために過去を知る場所」
いま手のなかにあるスマートフォン、毎日使っている検索エンジン、文章を書いてくれるAI。
これらはある日突然生まれたものではありません。
その手前には、国勢調査を処理したパンチカードの機械があり、部屋いっぱいの大きさの計算機があり、自分で周囲を見て動く初期のロボットがあり、個人が家に置けるようになった小さなコンピューターがあり、検索を支えた無数のサーバーがありました。
カリフォルニア州マウンテンビューのComputer History Museum(コンピューター歴史博物館、略称CHM)は、積み重なってきた歴史を実物と「実際に動くデモ」で見られる場所です。
今回は、常設展の代表展示、稼働デモ、AI展示、館内カフェCloud Bistro、所要時間の目安、営業時間や入場料、アクセスまでをまとめてご紹介します。

シリコンバレーに行くなら、GoogleのカフェやAppleのカフェに行くだけじゃもったいない!

マウンテンビューには、そのGoogleが生まれる何十年も前からの機械が動く状態で置いてある博物館があるんです。
今日はそちらをご案内します。


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1. Computer History Museumとは?シリコンバレーを理解するための博物館
Computer History Museumは、カリフォルニア州マウンテンビューにあるコンピューターの歴史博物館です。
場所はマウンテンビューの中心部から北へ進んだNorth Bayshoreエリアで、Googleの本社地区やShoreline Amphitheatreにも近い一帯にあります。
シリコンバレーを車で巡る旅程に組み込みやすい立地です。
展示の範囲は、名前から想像されるよりもかなり広く取られています。
ハードウェアだけでなく、ソフトウェア、ネットワーク、人工知能、そして技術が社会をどう変えたかまでを扱う構成になっています。
展示を見るだけの施設でもなく、資料を保存して研究者に公開するアーカイブ機能も持っています。
2026年1月にはデジタルコレクションを公開するポータル「OpenCHM」も立ち上がり、現地に来られない人がコレクションにアクセスする道も広がりました。
「保存する博物館」から「読み解く博物館」へ
CHMは2019年にミッションを改定し、「コンピューティングの過去、デジタルな現在、そして人類への将来の影響」を読み解く、という方向を掲げています。
つまり、過去の機械を懐かしむための場所ではなく、いま自分たちが使っている技術がどこから来たのかを考えるための場所として運営されている、ということです。
生成AIを含むAI展示「Chatbots Decoded」が現在の主要展示として公開されているのも、この方針の延長線上にあります。
まずは基本情報から
- 名称:Computer History Museum(略称CHM)
- 所在地:カリフォルニア州マウンテンビュー
- 主なテーマ:計算機、コンピューター、ソフトウェア、AI、デジタル社会
- 主な見どころ:常設展「Revolution」、「Make Software」、AI展示「Chatbots Decoded」、稼働デモ
- 滞在時間の目安:公式のよくある質問では平均2.5時間、4時間以上かける来館者もいるとされています(2026年8月確認時点)
一般的な観光で立ち寄るなら2〜3時間、技術史に関心があって解説文や実演までじっくり見るなら半日を見込んでおくと安心です。
2. ボストンからシリコンバレーへ|Computer History Museumの歴史
この博物館そのものにも、シリコンバレーに移ってくるまでの歴史があります。
出発点は西海岸ではなく東海岸でした。
公式の沿革では、1979年にDigital Equipment Corporation(DEC)のマサチューセッツ州のキャンパス内に置かれたDigital Computer Museumが起点とされています。
1984年にはThe Computer Museumと名前を変えてボストンへ移り、展示施設としての活動を本格化させました。
転機は1996年です。
展示されていなかった歴史コレクションの大部分が西海岸へ移され、マウンテンビューに拠点が設けられました。
その後ボストン側は閉館し、残りのコレクションもカリフォルニアへ引き継がれます。
2000年に現在のComputer History Museumという名称になりました。
建物そのものがシリコンバレーの産業遺産
2002年、CHMは現在の建物を取得しています。
この建物は1995年にSilicon Graphics(SGI)のために完成したものでした。
3DグラフィックスでSGIが存在感を持っていた時代の建物が、いまはコンピューター史の博物館になっているわけです。
建物自体が1990年代シリコンバレーの一部だと考えると、外観を眺める時間も少し違って感じられるかもしれません。
館内に入ったら、ロビーの床にも目を向けてみてください。
この床は、1930年代から1970年代までデータ処理の主役だったパンチカードをモチーフにしています。
白い部分がカード、濃いグレーの部分が開けられた穴です。
2011年には大規模な改装を経て、現在の中核となる常設展「Revolution」とともに再オープンしました。
2017年には、デジタル資料の保存とソフトウェアのアーカイブを担うShustek Centerが開設されました。
2019年には約3,000平方フィートのLearning Labが加わり、同じ年に先ほど触れたミッション改定が行われています。
年表で見るCHM
- 1979年:Digital Computer Museum設立(DECのマサチューセッツ州キャンパス内)
- 1984年:The Computer Museumとしてボストンへ移転
- 1996年:コレクションをマウンテンビューへ移動
- 2000年:Computer History Museumへ改称
- 2002年:旧Silicon Graphics本社の建物を取得
- 2011年:常設展「Revolution」とともに大規模再開館
- 2017年:研究・アーカイブ施設「Shustek Center」を開設
- 2019年:Learning Lab開設、ミッションを改定
- 2026年:デジタルコレクション・ポータル「OpenCHM」を公開(同年1月発表)
3. 常設展「Revolution」|2,000年のコンピューター史をたどる
CHMの中核となる常設展が「Revolution: The First 2000 Years of Computing」です。
約25,000平方フィート、19のギャラリー、およそ1,100点の資料で構成され、そろばんのような初期の計算器具から現代のスマートフォンまでを扱っています。
開発に関わった人物本人の証言を含む映像資料も組み込まれています。
注意しておきたいのは、展示量がかなり多いことです。
解説文をすべて読もうとすると、それだけで時間が尽きてしまいます。
初めて訪れるなら、気になる展示を先に決めておき、そこを中心に回るほうが満足度が上がりやすいでしょう。
ここでは、コンピューター史の転換点として押さえておきたい展示をいくつか挙げます。
Hollerith Electric Tabulating System(1890年)
1890年のアメリカ国勢調査の集計を大幅に高速化した、パンチカード式の集計システムです。
コンピューターの歴史はパソコンから始まったわけではありません!
まず大規模な行政データをどう処理するかという課題があり、そこから商用のデータ処理機械が広がっていきました。
Hollerithの集計システムは、その出発点にあたります。
後のIBMの事業用機械につながる系譜としても位置づけられます。
Apple-1(1976年)
Apple Computerの出発点となった初期のパーソナルコンピューターです。
展示解説によれば、共同創業者Steve Wozniakのサインが入った個体だそうです。
いまのAppleを知っている目で基板だけの姿を見ると、そのギャップ自体が印象に残ります。
Shakey the Robot(1969年)
スタンフォード研究所(SRI)が開発した、初期のAIロボットです。
周囲の地図を作り、障害物を避けながら、人が一つひとつ操作しなくても自分で次の行動を決められた点が画期的でした。
後半で紹介するAI展示「Chatbots Decoded」と見比べると、AIの歴史が2020年代に突然始まったわけではないことが実感しやすくなります。
Atari Pongのプロトタイプ(1972年)
ビデオゲーム産業の初期を象徴するPongの試作機です。
館内では実際にPongをプレイできるようになっています。
技術史にそこまで関心がない同行者や子どもでも入っていきやすい展示です。
Google初期のサーバーラック(1999年)
Googleのエンジニアが、広く出回っていた市販のPCを組み合わせて構築した、Google初期のサーバーラックのひとつです。
特別なスーパーコンピューターではなく、ありふれた部品を大量に並べることで巨大なWebサービスを支えていった時代がわかります。
Google本社地区のすぐ近くでこれを見られるというのは、この博物館ならではの体験です。
パーソナルコンピューターと半導体のギャラリー
TRS-80、Commodore PET、Apple IIなど、コンピューターが企業や研究所から家庭へ移っていった時代の機種を並べて見られるギャラリーがあります。
また、初期のトランジスタやウェハーを間近で見られる展示もあります。
「シリコンバレー」という地名のシリコンが具体的に何を指しているのか、実物で確認できる場所です。

4. コンピューターは生活をどう変えた?「Make Software」とAI展示
Revolutionの解説量に圧倒されそうなときに、逆に入りやすいのが次の2つの展示です。
どちらも機械の性能ではなく、「暮らしがどう変わったか」を扱っています。
Make Software: Change the World!
ソフトウェアが現実の世界をどう変えたかを、7つの具体例で見せる展示です。
- MP3:音楽の流通のかたち
- Photoshop:画像を扱う文化
- MRI:医療の現場
- 自動車の衝突シミュレーション:安全設計の方法
- Wikipedia:知識のつくられ方
- テキストメッセージ:日常のコミュニケーション
- World of Warcraft:オンラインの共同体
併設のSoftware Labでは、ソフトウェアがどのように作られ、チームがどう製品を形にしていくのか、そしてコーディングの基礎までを体験できるとされています。
CPUの世代交代を追いかける展示ではないので、コンピューターに詳しくない同行者がいるときは、ここから見始めるのがおすすめです。
Chatbots Decoded: Exploring AI
現在の主要展示のひとつが、AIとチャットボットを扱う「Chatbots Decoded: Exploring AI」です。
初期のチャットボットから現代のAIまでを、ひとつながりの歴史として扱っています。
「チャットボットとは何か」「どこから来たのか」だけでなく、AIに対する期待と不安の両方を考えさせる構成になっているのが特徴です。
ヒューマノイドロボットAmecaと話してみる
この展示で目を引くのが、Engineered Arts社製のヒューマノイドロボットAmecaです。
センサーや顔認識、言語モデルなどを使って来館者と会話します。
CHMの公式ページによれば、質問に答えたり、好きな作家の作風で物語を話したり、ラップをつくったりできるとされています。
対応言語には日本語も含まれます(2026年8月確認時点)。
英語での会話に不安がある場合でも、自分で試せる展示があるというのは心強いところです。
第3章のShakey the Robotを先に見てからAmecaに会うと、1969年から現在までの距離が体感しやすくなります。
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5. 見るだけではない|IBM 1401・PDP-1・RAMACの稼働デモ
CHMの大きな魅力のひとつは、歴史的なコンピューターを実際に動かして見せてくれる点です。
ガラスケース越しに眺めるのではなく、動作音や印字、カードが吸い込まれていく様子まで含めて体験できます。
解説員(docent)が説明しながら実演する形式です。
IBM 1401 Demo
1959年に登場したデータ処理システムを、キーパンチ、カードリーダー、プリンター、磁気テープ装置とともに動かすデモです。
IBM 1401はデータ処理のあり方を変えた機種で、CHMの解説では、1965年には世界で稼働していたコンピューターのほぼ半数が1401系だったとされています。
Demo Labは1960年代の中規模なコンピューター運用の現場を再現しており、キーパンチやプリンター、カードリーダー、テープ装置が実際に動きます。
機械が立てる音まで含めて、いまの静かなノートPCやクラウドとの違いが伝わってきます。
PDP-1とSpacewar!のデモ
1959年に設計されたDECのPDP-1と、1960年代初頭に生まれた初期のコンピューターゲーム「Spacewar!」の実演です。
ゲームの歴史に関心があるなら、これを目的に訪問日を決める価値があります。
RAMAC 350 Demo
初期のハードディスク装置であるIBM RAMACのディスク装置を稼働させるデモです。
24インチのディスクを50枚使って、記憶できる容量はおよそ500万文字、現在の単位に直すと約3.75MBとされています。
現在の感覚ではごく小さな容量のために、これだけ大きな装置が必要だった時代があったということです。
記憶装置がどれだけ小さく、そして大容量になったかを、物理的なサイズで実感できます。
Revolutionのガイドツアー
展示量が多い常設展を効率よく回るなら、解説員によるRevolutionのガイドツアーが便利です。
初めての訪問では特に有効な選択肢になります。
実演スケジュールは必ず事前に確認を
これらのデモは曜日と時刻が決まっています。
2026年8月に公式のToursページで確認した時点では、おおよそ次のような編成になっていました。
- Revolutionガイドツアー:水〜日曜の正午と午後2時
- IBM 1401デモ:水曜午後3時、土曜午前11時と午後1時
- PDP-1/Spacewar!デモ:毎月第1・第3土曜の午後2時30分と午後3時15分
- RAMAC 350デモ:水曜午後1時
スケジュールは変更される可能性があるため、訪問前にToursページで当日の実施状況を確認してください。
なお、10人未満のグループであれば、これらの公開ツアーやデモは通常予約なしで参加できるとされています。
10人以上の場合はプライベートツアーなどの事前手続きが必要になります。

6. 期間限定展示とイベント|訪問前に最新情報を確認しよう
CHMには常設展のほかに、期間限定の展示やイベントがあります。
訪問時期によって内容が変わるため、公式のイベントカレンダーを一度見ておくと計画が立てやすくなります。
特別展は時期によって入れ替わります
CHMでは、常設展に加えて、節目の年に合わせた特別展が開かれることがあります。
直近では、Apple創業50周年を記念した特別展「Apple@50」が開催され、Apple I、Apple IIc、Lisa、Macintosh、Newton、iPod、iPhoneなどの希少な試作機が公開されていました。
完成品ではなく試作機を見られるため、商品になる前にどんな判断があったのかまで追えるのが、この展示の特徴でした。
この特別展は2026年9月7日で会期を終えています(2026年9月確認時点)。
会期中に第2・第4土曜の午後に行われていた関連プログラム「Mactivations」も、同じ時期までの実施とされていました。
2026年9月に公式サイトで確認した時点では、次の特別展の告知はまだ出ていません。
Appleの展示を目当てに訪問を考えている方は、常設展「Revolution」でApple-1(1976年)が通年展示されています(第3章)。
訪問時点でどの企画展が開催されているかは、公式サイトのExhibitsページとイベントカレンダーで確認するのが確実です。
CHM LiveやTechFestなどのイベント
CHMは、技術や起業、社会的な影響をテーマにしたイベントシリーズ「CHM Live」を開催しています。
このほか、ロボットや回路のはんだ付け、3Dモデリング、3Dプリンターなどを扱うMaker’s Labを含むTechFest、往年の実機に触れる企画があるVintage Computer Festivalなども行われてきました。
これらは常設の体験ではなく開催日限定です。
内容も回ごとに変わるため、参加したい場合はイベントカレンダーで日程を確認してください。
大型イベントの日は来館者が多くなり、駐車場も混みやすいと案内されたことがあるため、早めの到着が無難です。
7. 展示の合間はCloud Bistroへ|コンピューター用語で遊ぶ館内カフェ
CHMの館内には、Cloud Bistroというカフェがあります。
場所は博物館のロビー内で、CHM Store(ミュージアムショップ)と同じ公共エリアにあります。
公式の案内では、カフェの利用だけであれば博物館の入場券は不要とされています。
ロビーには、インタラクティブなシリコンバレーの地図「Welcome to Silicon Valley!」も現行の展示として置かれています。
休憩のついでに眺めてみるのもよさそうです。
展示エリアには水を含めて飲食物を持ち込めないため、休憩を取るならこのカフェかロビーということになります。
2〜4時間かけて展示を見るなら、いったん外に出ずに休めるのは大きな利点です。
同行者との待ち合わせ場所としても使いやすい立地です。
メニューの雰囲気
フルサービスのレストランではなく、ランチや軽食、コーヒーブレイクのためのカジュアルなビストロという位置づけです。
用意されているのは、焼きたてのペストリー、自家製スープ、サンドイッチ、サラダ、季節のメニュー、そしてPeerless Coffeeのコーヒーです。
料理名がコンピューター用語になっている
このカフェで楽しいのが、メニューの名前です。
公式が公開しているサンプルメニューには、コンピューターにちなんだ料理名が並んでいます。
- The BLT 2.0:ローストチキンとベーコン、レタス、トマトのサンドイッチ
- The Binary:スモークハムとスイスチーズのバゲットサンド
- The Neural Net:ツナサラダとレタス、トマトのサンドイッチ
- The HTML:トマトとモッツァレラ、バジルのチャバタサンド
- The Qubit:プルドポークとハム、ゴーダチーズのバゲットサンド
- The Roasted Byte:ローストビーフとチェダー、キャラメリゼオニオン
- The Ada Love Lettuce:ロメインレタスのサラダ
- The Silicon Caesar:グリルチキンのシーザーサラダ
- The Motherboard Melt:自家製チキンソーセージのフラットブレッドピザ
- The Green Screen:プチトマトとモッツァレラ、ペストのフラットブレッドピザ
- The Default:ペパロニとモッツァレラのフラットブレッドピザ
Ada Love Lettuceは、世界初のプログラマーとも言われるAda Lovelaceにかけた名前です。
The Defaultが一番シンプルなペパロニピザというのも、よく考えられています。
展示を見たあとだと、この遊び心がさらに効いてきます。
なお、掲載されているのはサンプルメニューなので、当日の品目や価格は変わります。
実際の内容は店頭でご確認ください。
閉店時間に注意
Cloud Bistroの営業時間は、水〜日曜の午前10時から午後4時30分まで(2026年8月確認時点)。
博物館の展示は午後5時までですが、カフェはその30分前に閉まる案内になっています。
閉館間際に休憩しようとすると間に合わないことがあるため、休憩は早めに取っておくと安心です。
なお、館内のチケットカウンターやショップはカードやデジタル決済が基本ですが、現金を使える場所としてはCloud Bistroが挙げられています。

8. 技術に詳しくなくても楽しめる?来館者別おすすめポイント
コンピューターに詳しくなくても、CHMは十分に楽しめます。
対象範囲が広いぶん、どこを中心に見るかを決めておけば、専門知識がなくても迷いません。
関心のタイプ別に整理してみます。
- 技術者・エンジニア:実物のハードウェア、半導体、初期サーバー、復元された稼働機。詳しいほど細部まで読み取れます
- Apple・Googleに関心がある方:Apple-1、Google初期のサーバーラック、企業史に関わる展示
- ゲームが好きな方:Atari Pong、PDP-1とSpacewar!のデモ
- AIに関心がある方:Shakey the Robot、Chatbots Decoded、Ameca
- 一般の観光で立ち寄る方:シリコンバレーという土地の成り立ちを2〜3時間で把握できます
- ご家族・お子さま連れ:Pong、ロボット、体験型のソフトウェア展示から入ると入りやすくなります
- コンピューターにあまり関心がない方:「Make Software」やAI展示など、生活との接点がある展示から見るのがおすすめです
常設展Revolutionは解説文が多いため、お子さまや技術に詳しくない同行者がいる場合は、体験型の展示やゲーム、ロボットを中心に回ると疲れにくくなります。
なお、来館案内では、12歳以下のお子さまは大人の同伴が必要とされています。
9. 2時間・3時間・半日|所要時間別モデルコース
館内が広いため、時間配分を決めておくと動きやすくなります。
公式のよくある質問では平均滞在時間を2.5時間としつつ、4時間以上かける来館者もいるとしています。
ここでは3パターンの回り方をご提案します。
これは博物館が定めたコースではなく、展示の規模とデモの時刻をもとにした目安です。
2時間コース|要点だけを押さえる
Revolutionの主要展示を選んで回り、Apple-1、Shakey the Robot、Atari Pong、Google初期のサーバーラックを押さえたうえで、Chatbots Decodedへ。
他の予定と組み合わせて立ち寄る場合の最小構成です。
解説文を読み込まず、実物を見ることに集中するのがコツです。
3時間コース|初訪問にちょうどよい
Revolutionの主要展示を見たあと、Make SoftwareとChatbots Decodedへ。
途中でCloud Bistroに寄って休憩し、最後にCHM Storeをのぞく流れです。
初めて訪れる方には、このくらいの配分が最もバランスが取りやすいと思います。
半日コース|実演を軸に深く見る
Revolutionのガイドツアーから始め、IBM 1401またはRAMACの実演を見て、Cloud Bistroでランチ。
午後はMake SoftwareとChatbots Decodedを回り、日程が合えばPDP-1/Spacewar!のデモまで足を伸ばします。
開催中の企画展があれば、そこも組み込めます。
技術史やエンジニアリングに関心が深い方向けの構成です。
この場合は、実演の時刻から逆算して訪問日と到着時刻を決めるのがポイントになります。
実演が集中しやすいのは水曜と土曜です。
10. 営業時間・入場料・アクセス・駐車場・撮影ルール
訪問前に押さえておきたい実用情報をまとめます。
いずれも変更される可能性があるため、最終的には公式サイトでのご確認をおすすめします。
基本情報(2026年8月確認時点)
- 住所:1401 N. Shoreline Blvd., Mountain View, CA 94043
- 電話:(650) 810-1010
- 営業時間:水〜日曜 午前10時〜午後5時
- 休館日:月曜・火曜
- Cloud Bistro:水〜日曜 午前10時〜午後4時30分
- CHM Store:水〜日曜 午前10時〜午後5時
- 滞在時間の目安:平均2.5時間、じっくり見るなら4時間以上
祝日や貸切イベントによる例外があります。
訪問日が祝日にあたる場合は、特別営業日の一覧を事前にチェックしておくと安心です。
入場料(2026年8月確認時点)
公式のよくある質問には、次の料金が掲載されています。
- 大人(18歳以上):$21.50
- 割引料金:$16.50(65歳以上、11歳以上の学生・大学生、現役軍人、教育関係者。いずれも身分証が必要)
- 8〜10歳:$6.00
- 7歳以下:無料
料金は変更される可能性がありますので、購入前に公式のチケット画面で最新の金額をご確認ください。
なお、チケットは原則として返金・譲渡ができないとされています。
旅行の日程が固まっていない段階での早すぎる購入は避けたほうが安心です。
10人未満であれば事前予約なしで入館やデモへの参加ができるとされていますが、10人以上のグループは事前手続きが必要です。
車でのアクセスと駐車場
シリコンバレーを巡るなら、車が最も動きやすい移動手段です。
US-101のShoreline Blvd出口から北へ向かうルートが基本になります。
駐車場については、公式のよくある質問に「すべての来館者に無料の駐車場を提供している」と記載されています。
バスで来る団体も対象とされています。
さらに、公式の案内ではテスラの充電設備も利用できるとされています(2026年8月確認時点)。
電気自動車でシリコンバレーを回る場合、展示を2〜3時間見ている間に充電できるのは効率のよい使い方です。
設備の状況や利用条件は変わる可能性があるので、充電を当てにして予定を組む場合は、当日の状況もあわせて確認しておくと安心です。
公共交通機関でのアクセス
電車とバスでも行けます。
サンフランシスコやサンノゼ方面からはCaltrainでMountain View駅(Mountain View Transit Center)まで行き、VTAのRoute 40に乗り換えます。
Route 40はFoothill CollegeとMountain View Transit Centerを結び、North Bayshore方面のShoreline Blvd沿いを通る路線です。
Shoreline & Pear付近で降りて歩くルートが実用的とされています。
バスの時刻は平日・土曜・日曜で変わるため、当日の時刻表を確認してから動くと安心です。
館内のルール
来館案内には、次のような決まりがあります。
- 写真撮影:個人利用のフラッシュなし撮影は可能。フラッシュ、三脚、プロ用機材は禁止
- 自撮り棒:持ち込み禁止
- 飲食:展示エリアでは飲食禁止(水も含む)
- 荷物:大きなバッグやバックパックは展示エリアに持ち込めません。コートチェックが利用できます
- 車椅子:数量限定の手動車椅子をフロントデスクで無料貸出(先着順)
- サービスアニマル:リードにつなぎ、管理できる状態であれば同伴可能
大きなスーツケースを持っての来館は制限にかかる可能性があるため、空港からの移動途中に立ち寄る場合は、ホテルなどに荷物を預けてからのほうがスムーズです。
ブログやSNSに写真を載せる場合、それが商用利用にあたる可能性があるときは、個人撮影が許可されていることだけを根拠にせず、CHMの撮影に関するガイドラインにも目を通しておきましょう。
11. まとめ|Computer History Museumは「未来を見るために過去を知る場所」
Computer History Museumの展示は古いものから新しいものまで多岐に渡ります。
1890年の国勢調査を処理したパンチカードの機械、人の操作なしに自分で次の行動を決めた1969年のロボット、1972年のPongの試作機、1976年のApple-1、1999年のGoogleのサーバーラック。
その一つひとつが、いま私たちが毎日使っているものにつながっています。
稼働デモでは、かつてのコンピューターがどれほど大きく、どれほど音を立て、どれほど人の手を必要としたかを体で感じられます。
「Make Software」やAI展示まで進めば、その歴史が現在のデジタル社会にどうつながっているのかも見えてきます。
展示の途中でCloud Bistroに寄れば、2〜4時間の見学も無理なく回れます。
無料の駐車場があり、テスラの充電設備も利用できるとされているので、シリコンバレーをドライブで巡る日程にも組み込みやすい場所です。
シリコンバレーを「有名企業の本社が集まる場所」としてだけ眺めるのではなく、手前にあった何世代もの技術の積み重ねから理解できます。
そこがCHMのいちばんの価値だと思います。
未来を考えるために、コンピューターの過去をたどる。
マウンテンビューを訪れる機会があれば、ぜひ足を運んでみてください。
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