アメリカのAt-will雇用とは?従業員定着の難しさと「選ばれる会社」の作り方

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みなさん、こんにちは。

エコドライブの鈴木です。

前回は、アメリカでは転職が珍しいものではなく、人材の流動性が高い社会だという話をしました。

転職経験率が高く、日常のお店や車のディーラーでも、従業員の入れ替わりを感じることがあります。

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会社側から見ると、これは大きな課題です。

人を採用して、仕事を覚えてもらい、チームとして動けるようになっても、より良い条件や自分に合う環境があれば、人は別の会社へ移っていきます。

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では、なぜアメリカではここまで人が動きやすいのでしょうか?

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その背景の一つに、At-will雇用という考え方があります。

今回は、このAt-will雇用のもとで、会社がどうやって従業員に選ばれ続けるのかという話をしていきたいと思います。

アメリカで起業してちょうど10年になりますが、今日お話しする内容は、本やセミナーから引っ張ってきたものではなく、現場で日々向き合ってきたことを整理した内容です。

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At-will雇用とは何か


まず、こうしたことが気軽にできる背景には、アメリカの労働法の影響があります。

アメリカの雇用は、原則的にAt-willの雇用慣行と呼ばれています。

At-will雇用とは、簡単に言うと、雇用主と従業員のどちらも、原則として雇用関係を終了できるという考え方です。

従業員側から見れば、会社を辞める自由がある。

雇用主側から見れば、雇用関係を終了する判断ができる。

そういう意味で、かなりドライな雇用慣行と言えます。

たとえば極端な話、従業員の方が「今日辞めます」と会社側に言うことができるんですね。

そうすると会社側は「えっ」となるわけですが、理由を聞いても「いや、別に」でオッケーで、それで辞められてしまいます。

これは逆もオッケーで、雇用主側も「今日でさよなら」と言えてしまいます。

聞いただけだと、かなり恐ろしい仕組みに感じるかもしれません。

ただし、ここで誤解しやすいポイントがあります。

At-will雇用は、「どんな理由でも自由に解雇できる」という意味ではありません

差別や報復、公序良俗に反する解雇(陪審員務めや労災申請を理由とする解雇など)は、違法な理由として認められません。

詳細は州ごとの法令にもよりますが、雇用主に何でも自由が許されているわけではない、という前提があります。

日本の感覚で考えると、「今日で辞めます」と言われたら、かなり驚くと思います。

会社側としては、引き継ぎはどうするのか、明日からのシフトはどうするのか、お客様対応はどうするのか、と考えなければいけません。

一方で、雇用主側にも雇用関係を終了する判断ができるという面があります。

もちろん、違法な理由で解雇できるわけではありませんが、日本と比べると、アメリカの雇用環境はかなりドライに見える部分があると思います。

ドライだけれど、フェアな仕組み


この仕組みは、最初に聞くとかなりドライに感じるかもしれません。

従業員側からすれば、いつ雇用関係が終わるか分からない緊張感があります。

会社側から見ても、優秀な人がいつ別の会社へ移るか分からない緊張感があります。

ただ、その緊張感があるからこそ、どちらか一方だけが有利になるわけではありません。

従業員は自分の価値を高めようとする。

会社は従業員に選ばれる会社であろうとする。

お互いに努力し続ける必要があるという意味では、私はとてもフェアな仕組みだと考えています。

■ 従業員側から見た緊張感

従業員側から見ると、At-will雇用の環境では、会社にいることが当たり前ではありません。

毎日の仕事ぶり、成果、チームへの貢献、周りとの関係性などが、そのまま自分の評価につながっていきます。

常に不安を抱えながら働くという意味ではありませんが、「今の会社で働き続けたい」と思うなら、自分自身も会社にとって必要な存在であり続けることが大切になります。

仕事への姿勢や成長する意識が、より強く求められる環境だと言えます。

■ 雇用主側から見た緊張感

雇用主側にも、同じように緊張感があります。

せっかく採用して、仕事を覚えてもらい、会社の考え方も理解してくれた人が、より良い条件や環境を求めて別の会社に移る可能性があります。

だから会社は、ただ「辞めないでほしい」と願うだけでは足りません。

給料、働き方、福利厚生、将来性、会社の雰囲気、成長できる環境など、いろいろな面で魅力的であり続ける必要があります。

従業員に選ばれ続ける会社であること。

それが、アメリカで従業員定着を考えるうえで欠かせない視点になります。

会社側だけが一方的に強いわけでもなく、従業員側だけが一方的に自由なわけでもない。

お互いに選ぶ自由があるからこそ、お互いに努力し続ける必要があるんですね。

会社は、従業員にとって働きたい場所であり続ける。

従業員は、会社にとって一緒に働きたい存在であり続ける。

この両方がそろって初めて、強いチームや強い会社が作られていくのだと思います。

エコドライブの従業員定着率


では、こうしたアメリカの雇用環境の中で、エコドライブはどうなのかという話です。

流動性の高い社会で会社を経営している以上、従業員定着は避けて通れないテーマです。

ただ、エコドライブに関して言うと、従業員の定着率はとても高いです。

会社として自慢できることはいくつかあるのですが、その中でも、かなり大きな誇りの一つです。

具体的に言うと、自主退社した従業員が、創業以来1名しかいません

10年間でたった1名です。

会社側の判断で辞めていただいたスタッフはいますが、自ら退職を選んだ方がこの数にとどまっているというのは、人材の入れ替わりが前提のアメリカでは、なかなか出会わない数字ではないかと感じています。

従業員が長く働いてくれるということは、単に人が辞めないというだけではありません。

会社の考え方が共有されやすくなり、チームとしての動きも安定します。

お客様への対応にも一貫性が出やすくなります。

そういう意味でも、従業員定着は会社の土台に関わる大切な部分です。

定着のためのテクニックではない


では、どうやって従業員に長く働いてもらっているのかというと、何か特別なテクニックを使っているわけではありません。

突き詰めると、会社が従業員にとって魅力的であり続けること

私たちが大切にしているのは、結局そこに行き着くと感じています。

従業員定着というと、何か特別な制度や仕掛けがあるように思われるかもしれません。

もちろん、福利厚生や評価制度、働き方の整備は大切です。

ただ、それだけで人が長く働くわけではないんですね。

一番大切なのは、「この会社で働き続けたい」と思えるかどうかです。

将来に期待できるか。

お客様や社会に対して誠実な会社だと感じられるか。

社内でも社外でも、嘘のない姿勢で仕事ができているか。

そうした積み重ねが、結果として定着につながっていくのだと思います。

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魅力的な会社であるために必要なこと


もう少し具体的に言うと、魅力的な会社であるためには、いくつか大切な要素があると考えています。

将来のビジョンを持つこと

会社が魅力的であり続けるためには、将来のビジョンが必要です。

今だけを見ている会社では、従業員も将来を描きにくくなります。

これから会社がどこへ向かうのか、どんなサービスを提供していくのか、どんなチームを作っていきたいのか。

そうした方向性があることで、働く人も自分の成長を重ねやすくなります。

給料や条件ももちろん大切ですが、それだけではなく、「この会社はこれから良くなっていく」と思えることも、長く働きたいと思える理由になります。

お客様や社会に対して誠実であること

お客様や社会に対して誠実であることも、会社の魅力に直結します。

働いている人にとって、自分の会社が胸を張れる仕事をしているかどうかは、とても大切です。

お客様に対して正直に向き合う。

無理な売り方をしない。

社会に対して恥ずかしくない仕事をする。

そうした姿勢があるからこそ、従業員も「この会社で働き続けたい」と思いやすくなります。

社内にも社外にも透明性があること

透明性があることも、従業員が安心して働くうえで大切です。

社内に対しては、会社がどの方向へ向かっているのか、何を大切にしているのか、どのような基準で判断しているのかが分かりやすいこと。

社外に対しては、お客様や取引先に対して誠実で、分かりやすい対応をすること。

透明性が低い会社では、従業員も不安を感じやすくなります。

逆に、会社の考え方や判断基準が見えやすいと、働く側も納得感を持って仕事に向き合いやすくなります。

給料を含めた労働環境の改善

そして、給料を含めた労働環境を改善していくことも欠かせません。

やりがいやビジョンだけで、長く働き続けてもらうことはできません。

生活を支える給料、働きやすい環境、無理なく続けられる働き方。

そうした現実的な部分も、会社の魅力として大きく関わってきます。

特にアメリカでは、より良い条件の職場があれば人が動きやすい環境があります。

だからこそ、会社側も現状に満足せず、従業員にとって働き続けたいと思える環境を少しずつ整えていく必要があります。

雇う側だけでなく、雇われる側も魅力的であり続ける

多様なチームの協働のイメージ

ここで一つ補足しておきたいのは、魅力的であり続ける必要があるのは、会社側だけではないということです。

従業員側も、会社にとって一緒に働きたい存在であり続ける必要があります。

会社が良い条件や働きやすい環境を整えようとする一方で、従業員も仕事への姿勢や成長意欲、チームへの貢献を高めていく。

そういう関係でなければ、良い労働環境は長く続きません。

雇う側と雇われる側のどちらか一方だけが努力するのではなく、お互いが魅力的であり続けること。

そこに、アメリカの雇用環境の厳しさと面白さがあると思います。

お互いが努力することで、ウィンウィンな環境になる


会社が従業員に選ばれるために努力する。

従業員も会社にとって必要な存在であり続けるために努力する。

その関係ができると、結果的にお互いにとって良い環境になります。

会社は良い人材と一緒に成長できる。

従業員は、働きがいや成長の機会を得られる。

お客様にとっても、安定したチームから良いサービスを受けられる。

そう考えると、従業員定着は会社の内側だけの問題ではなく、お客様へのサービスにもつながる大切なテーマです。

「嫌だったらいつでも辞められる」というフェアな労働環境のなかで、会社側も従業員側も互いに魅力的な存在であり続けようとすること。

それが結果として、全員にとってウィンウィンになれる環境を生み出していくのだと思います。

難しさはあるが、やりがいもある

朝の明るいオフィスと新たな挑戦のイメージ

アメリカで会社を経営することは、決して簡単ではありません。

人材は動きやすく、会社も常に選ばれ続ける必要があります。

雇用主側にも従業員側にも緊張感があり、甘い環境ではありません。

ただ、その厳しさがあるからこそ、やりがいもあります。

会社が本当に魅力的であれば、人は残ってくれる。

従業員が成長すれば、会社も強くなる。

そうした実力主義の中で少しずつ会社を成長させていくことは、大変ですが、とても価値のある挑戦だと思います。

厳しい環境の中で結果を出している企業や人を見ると、本当にすごいと感じます。

アメリカという競争の激しい場所で成功している日本企業や、日本人メジャーリーガーのように海外で結果を出している人たちは、その環境の中で選ばれ続けている存在です。

エコドライブはまだ小さな会社ですが、そうした存在から学べることはたくさんあります。

会社としても、働く人にとっても、お客様にとっても、少しずつ魅力を高めていく。

その積み重ねが、これからの成長につながっていくのだと思います。

まとめ

アメリカで会社を経営するうえで、従業員定着はとても難しいテーマです。

At-will雇用の環境では、会社も従業員もお互いに選び、選ばれる関係にあります。

だからこそ、会社は従業員にとって魅力的であり続ける必要があります。

将来のビジョンを持つこと。

お客様や社会に誠実であること。

社内外に対して透明性を持つこと。

給料を含めた労働環境を改善していくこと。

こうした一つひとつの積み重ねが、長く働きたいと思える会社につながっていきます。

そして、魅力的であり続ける必要があるのは会社だけではありません。

従業員側も、会社にとって一緒に働きたい存在であり続ける必要があります。

お互いが努力し続けることで、会社にとっても、従業員にとっても、お客様にとっても良い環境が作られていく。

難しさはありますが、その分やりがいもあります。

エコドライブはまだ小さな会社ですが、これからも少しずつ魅力を高めながら、従業員が長く働きたいと思える会社を目指していきます。

また引き続きよろしくお願いします。

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