はじめに
はい、皆さん、こんにちは。エコドライブの鈴木です。
本日のテーマはアメリカで車を所有するのに一体どれぐらいお金がかかるのかについて詳しく解説していきます。
私自身、かれこれ20年ぐらいアメリカに住んでいるのですが、その間ずっと車業界に携わってきました。
自分自身も何台もいろんな車に乗ってきており、アメリカ車から始まって、ドイツ車、日本車と様々な車種を経験しています。
今回は、アメリカの車の維持費について、できるだけ分かりやすくお伝えしていきたいと思います。

アメリカって車検制度がないって本当?
日本と比べて維持費はどうなんだろう?

実は州によって違うんだよ!
カリフォルニアは排ガス規制があって、スモッグチェックっていうテストが2年に1回あるんだって。

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アメリカの車検制度事情
皆さんが車の維持費と聞いて思い浮かべるのは、車のメンテナンス代、修理代、保険、税金といったところではないでしょうか。
日本にお住まいの方であれば、車検の費用も大きな維持費として計算されると思います。
ところが、車検に関してアメリカでは事情が大きく異なります。アメリカには日本のような統一された車検制度が存在しないのです。
より正確に言うと、国レベルで定められた車検制度というものがありません。そのため、州ごとに異なる制度が採用されています。
州によっては日本のような車検制度を導入しているところもありますが、カリフォルニア州などでは排ガス規制が車検の代わりの役割を果たしています。
カリフォルニア州では、スモッグチェックという排ガステストが2年に1回実施され、排ガス中の有害物質の濃度を測定するシステムが導入されています。
コストトゥオン(CTO)という考え方
アメリカにはコストトゥオン(Cost to Own)という興味深い考え方があります。
これはCTOとも略され、1マイル走行するのにどれだけのコストがかかっているかを示す指標です。
この数値が低いほど維持費がかからない車、高いほど維持費のかかる車ということになります。
計算式は次のようになります:新車から5年間のコストの合計 ÷ 7万5000マイル
7万5000マイルは年間1万5000マイル(約2万4000km)を5年間という計算になります。この距離はアメリカの平均的な年間走行距離として使用されています。
CTOに含まれるコストカテゴリー:
1. 減価償却(値落ち幅)
2. 金利(現金購入の場合は0)
3. ガソリン代
4. 自動車保険
5. 税金
6. メンテナンス修理費用
これらのカテゴリーを合算したものが5年間のコストとなります。
AAAが発表する年次データ
このコストトゥオンについて毎年データを発表している団体があります。
それがアメリカ自動車協会(American Automobile Association)です。
一般的にAAA(トリプルA)と呼ばれるこの団体をご存知の方も多いのではないでしょうか。
AAAは日本のJAFに相当するロードサービスを提供しているほか、自動車保険の販売や会員向けの各種サービス・サポートも行っています。
非営利団体として運営されており、アメリカの自動車業界において信頼性の高いデータソースとして認知されています。
2024年のCTO結果
2024年のCTO(コストトゥオン)の結果を見てみましょう。
全車種の平均で82セント(1マイルあたり)という結果が発表されました。これは新車から5年間の平均値です。
つまり1マイル走行するごとに82セントのコストがかかっているという計算になります。
年間1万5000マイル走行する人の場合、年間で1万2300ドルのコストがかかっていることになります。
この金額を見て「そんなにかかるのか?」と驚かれる方も多いのではないでしょうか。
参考までに、2023年の結果は81セントでした。2023年から2024年にかけては大きな変化はなく、わずかに上昇している程度の変動となっています。
カテゴリー別詳細分析
それでは、各カテゴリー別に詳しく見ていきましょう。
■ 減価償却(値落ち幅)
年間4680ドル(月額390ドル相当)となっています。車の価値の下落分ですが、概ね妥当な金額と言えるでしょう。
■ 金利
ローンやリースを利用した場合の金利負担は年間1332ドルです。近年の金利上昇を考えると、やや高めの印象です。
アメリカでは金利が一律ではありません。
クレジットヒストリーが良好な方であれば5%から6%程度の金利で借りることができますが、クレジットヒストリーに問題がある場合は15%から16%という高金利になることもあります。
この平均値を考慮すると、妥当な水準と考えられます。
■ ガソリン代
1マイルあたり14.9セントです。年間1万5000マイル走行する場合、年間2235ドルの計算になります。
トヨタのハイブリッドカーなどの燃費の良い車を多く扱っている立場から見ると、2000ドルを超える金額はやや高めに感じられます。
これは全車種の平均値であることを考慮する必要があります。
■ 保険
年間1715ドルとなっています。実際のところ、この金額は少し安めの印象です。
保険の内容(カバレッジ)は個人差が大きく、手厚い保証を選ぶ方もいれば、最低限の保証内容にする方もいるため一概には言えませんが、一般的なお客様が加入される保険と比較すると、1715ドルという金額は控えめな設定と感じられます。
自動車保険については以下の記事もおすすめです。
■ 自動車税
年間815ドルです。新車から5年間の平均としては妥当な金額でしょう。
アメリカの自動車税制度では、新車時が最も高額で、年を経るごとに税額が下がっていく仕組みになっています。
また、新車価格が高いほど税金も高くなるため、比較的安価な車を購入した場合は500ドル程度で済むケースもあります。
■ メンテナンス修理コスト
1マイルあたり10.13セント、年間1万5000マイル走行で1519ドルという計算になります。
この金額は若干上昇傾向にあると感じられます。最近の新車はタイヤが大型化しており、デザイン重視の扁平率の低いタイヤも多く採用されています。
そのため摩耗が早く、交換時のコストも高額になりがちです。
また、車重の増加やバッテリー搭載車の増加により、タイヤの消耗が早まっていることも影響しています。
メンテナンス項目では、タイヤ、ブレーキ、バッテリー、オイル交換などの費用が年々上昇しており、これらがコスト増加の要因となっています。
新車であれば最初の3年間は保証が付いているため、車の故障に関する費用負担は少なくなりますが、故障ではない通常のメンテナンス項目でのコスト上昇が見られるのが現状です。
実体験:20年前のアウディでの失敗談
ここで、私自身の実体験をお話しさせていただきます。
20年前にアメリカに来たばかりの頃、車が必要だったため、現金ではなくローンを組んで車を購入しました。
その時の金利が驚くべき23.99%だったのです。
クレジットヒストリーがない状態では、それが組める唯一の選択肢だったため、仕方なく契約しました。
購入した車は当時憧れていたアウディ。
しかし、アウディは故障が多く、修理代が非常に高額でした。
加えて自動車保険料も高く、自動車税も相当な負担でした。
結果として、高い金利を払い続け、高額な修理代を支払い、保険料も高額で、最終的に売却する際の価値は大幅に下落していました。
減価償却が非常に大きく、売却時には二束三文の価格となってしまったのです。
この苦い経験が、私が日本車、特にトヨタ車の魅力に注目するきっかけとなりました。
信頼性とコストパフォーマンスの重要性を身をもって学んだ出来事でした。
まとめ:アメリカの車維持費の現実
以上、2024年のCTO(コストトゥオン)について詳しく解説してきました。
年間1万2300ドルというコストは、多くの方にとって「そんなにかかるのか」と驚く金額ではないでしょうか。
アメリカで車を所有することは、想像以上に高額な費用が必要であることがお分かりいただけたと思います。
特に重要なポイントとして:
– 減価償却が維持費の最も大きな割合を占めること
– 金利負担がクレジットヒストリーによって大きく変動すること
– 車種選択が長期的な維持費に大きく影響すること
– メンテナンス費用が年々上昇傾向にあること
これらの要素を十分に考慮して、賢明な車選びをすることが重要です。
私自身の経験からも、信頼性の高い日本車、特にトヨタのハイブリッドカーなどは、長期的な視点で見ると非常に優れたコストパフォーマンスを提供すると確信しています。
車の購入を検討される際は、初期購入価格だけでなく、これらの維持費全体を含めた総合的なコストで判断されることをお勧めします。
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